優れた効果から注目されているアミノ酸「アルギニン」。筋肉増強を目的としたトレーニーはもちろん、成長期の子供やアンチエイジングを目指す女性からも注目されています。
そこで、アルギニンが豊富に含まれている食品をランキング形式でご紹介します。含有量による単純なランキングではなく、食べやすさや他の栄養素を考慮して順位づけしていますので、参考にしてみて下さい。
第1位:魚介類
第1位は、魚介類です。アルギニンはたんぱく質を構成するアミノ酸ですので、基本的にはたんぱく質が豊富な食品に多く含まれています。魚介類にも豊富に含まれており、非常におすすめです。魚介類であれば、それなりの量を食べることは難しくなく、アルギニンを容易に摂取することが出来ます。
特にカツオやマグロ、エビには豊富に含まれており、加熱調理だけではなく生でも食べられるので調理の幅が広がります。また、カツオやマグロにはアルギニンの吸収効率を向上させるビタミンンB6が豊富に含まれており、吸収効率を考えてもおすすめです。
特にアルギニンが多いのが鰹節です。ちょい足し食材として優秀ですので、うまく活用してみて下さい。フィッシュオイルなど、魚介類に含まれる栄養素の優秀さは枚挙に暇がありませんので省きますが、健康面を考えても良い食材ですので万人におすすめです。
アルギニンを多く含む魚介類は以下の通りです。数字は食品100g当たりのアルギニン量です。
- 鰹節 4g
- エビ 1.8g
- サザエ 1.5g
- クロマグロ 1.4g
- カツオ 1.3g
- アジ 1.2g
第2位:肉類
第2位は、肉類です。多くの方にたんぱく源として重宝されている肉類はアルギニンも非常に豊富な食材です。もちろん肉の種類によって異なりますが、牛肉・豚肉・鶏肉も基本的には100gあたり1.3g程度のアルギニンが含まれています。
他にも肉類は、アルギニン以外のアミノ酸がバランスよく含まれており、バランスの良い食品です。ただ、部位にもよりますが脂質も比較的多い食品ですので、カロリーには注意が必要です。
アスリートの基本食品である「鶏むね肉」はローファット・ローカロリーでありながらもアルギニンの量も豊富です。古くからトレーニーに愛されているのには理由があるのだなと感心します。アスリートは鶏むね肉一択です。
アルギニンを多く含む肉類は以下の通りです。数字は食品100g当たりのアルギニン量です。
- 豚ゼラチン 7.9g
- 鶏むね肉(皮なし) 1.5g
- 鶏もも肉 1.3g
- 豚ロース 1.3g
- 牛肉 1.3g
- 馬肉 1.3g
第3位:ナッツ
第3位はナッツ類です。良質な脂質を摂取できるナッツ類は、トレーニーにも女性にも人気の高い食品です。ナッツ類にはアルギニンも豊富に含まれており、間食やおやつとして非常におすすめです。
ただ、良質とはいえ脂質が豊富に含まれているので、カロリーが高めなのがネックです。ですので、ナッツをアルギニンの供給源とするのではなく、アルギニンを補完する間食やおやつとしての利用がおすすめです。美味しいからと言って食べ過ぎには注意して摂取してください。
アルギニンを多く含むナッツ類は以下の通りです。数字は食品100g当たりのアルギニン量です。
- ピーナッツ 3.2g
- ごま 3g
- 松の実 2.5g
- くるみ 2.2g
- アーモンド 2.1g
- カシューナッツ 2g
- マカダミアナッツ 1.2g
第4位:大豆製品
第4位は大豆製品です。健康食品として有名な大豆食品はアルギニン量も優秀でおすすめです。特にアルギニンが豊富な大豆食品は「湯葉」と「高野豆腐」です。しかし、これらは乾燥状態における数値ですので、
水に戻して食べる際は量が多くなり、それほど多く食すことは出来ません。他の大豆食品である豆腐や納豆は、アルギニンの含有量はそれほど多くありません。大豆食品でのアルギニン摂取はメインとして考えるのではなく、プラスアルファの食品として加えるのがおすすめです。
アルギニンを多く含む大豆食品は以下の通りです。数字は食品100g当たりのアルギニン量です。
- 湯葉(乾燥) 4.4g
- 高野豆腐(乾燥) 4.1g
- きな粉 3g
- 大豆 2.5g
- 納豆 0.94g
- 豆腐 0.56g
- おから 0.41g
第5位:オートミール
第5位はオートミールです。オートミールとは燕麦を加工した穀物です。洋画の朝食シーンでよく見るお粥のような食べ物であり、栄養価が高くアスリートやモデルに高い人気を誇っています。
これまで紹介してきた食品程アルギニン量は豊富ではありませんが、主食としては最もアルギニン量が豊富です。少し食べにくく好き嫌いの分かれる食品ですが、主食ですので量が食べられることを考慮すると、アルギニンを一定量摂取することが出来ます。食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富であり、健康食品としてもおすすめです。
オートミールや他の主食のアルギニン量は以下の通りです。数字は食品100g当たりのアルギニン量です。
- オートミール 0.9g
- 玄米 0.6g
- 白米 0.5g
- 食パン 0.3g
食べ物からアルギニンを摂取する際の注意点
食品に含まれているアルギニン量は、遊離アミノ酸のアルギニン量ではないことに注意が必要です。表記されているアルギニン量は、タンパク質を構成しているアルギニンの総量ですので、サプリメントから摂取した場合よりも吸収効率が落ちると考えられます。
もちろんサプリメントから全て摂取した方が良いという訳ではなく、可能な限り食品から摂取することの方が望ましいです。ただ、アルギニンの必要量を全て食品で摂取しようとすると、脂質やカロリーなど余分なものを過剰に摂取してしまう危険性が高いです。それゆえ、普段の食事に気を付けながらもサプリメントを上手に活用していくのが理想的です。
アルギニンの1日の目安量
成長ホルモンの分泌や一酸化窒素(NO)生成促進と言ったアルギニンの効果を得るために必要な摂取量は、成人で2gから9gと言われています。もちろん体質や体重などによって個人差がありますので、様子を見ながら効果を感じられる量まで少しづつ摂取量を増やしていくのが良いと思います。
1日2gでは少なすぎると思いますので、1日3g程度から試してみるのがおすすめです。また、子供は1日の摂取量の上限目安が4gと言われていますので、サプリメントを摂取させる際はご注意ください。
特に15歳以下の小児のアルギニン摂取は、国立健康栄養研究所では推奨されていませんのでご留意ください。アルギニンは天然のアミノ酸であり安全性は高いですが、一度に大量に摂取すると消化器官に悪影響が出る可能性がありますのでご注意ください。
もちろん、通常の食事から摂取する分には心配は不要です。前述した通り、遊離アミノ酸の状態ではないので、注意が必要なのはサプリメントとして摂取した場合です。
以下にアルギニンの飲み方や副作用に関して説明した記事がありますので、参考にしてみて下さい。